pokonyanko’s blog

好きなことをとことん

BTSの”낙원(楽園)”を聞いて気づいた、夢に対する1つの視点

 今回は、BTS防弾少年団)の2018年5月にリリースされたアルバム、”Love Yourself 轉 Tear”の収録曲・”낙원(楽園)”を聞いて、新しく得ることができた視点について書きたいと思います。

 

 

 そもそも”낙원(楽園)”は、2018年の新年のあいさつとして、SUGAが発したメッセージをモチーフとして作られた曲です。

 

 そのメッセージというのが、

「夢がなくても大丈夫です。幸せなら大丈夫です」

 というものでした。

 

 この言葉を聞いた当初は、メッセージが全然心に響きませんでした。むしろ反発を感じていたと言ってもいいくらいです。”BTS防弾少年団)”というグループだって、メンバーが大きな夢を持っていたから成功したんじゃないかって。”夢”がなくちゃ自分の向かうべき方向が分からなくて、幸せになんかなれっこないって。だから”夢”はなくてはダメなものなんだって思いこんでいました。

 

 私が強く「夢を持たなくては」と思うようになったきっかけが、新入社員の時起こった出来事です。同期入社した社員は、会社で自分がやりたいことがしっかりと確立していたのに、私はむしろ全然目標とか、10年後の自分の姿を思い描くことができませんでした。それなのに上司にはいつも「会社で何がしたいのか?」、という脅迫にも似た問いを投げかけられていました。

 

 同期に対して引け目を感じていたし、上司と面談があるたびにすごく憂鬱でした。どうして夢を持てないのかと自分を責めたりもしました。

 

 結果的に同期は社内の花形部署へ異動になり、私はやりがいもなく、楽しいとも思えない仕事を鬱々と続けるということになりました。

 

 そんなこんなで、必死に”夢”を探してきました。

 ワーキングホリデーを考えたり、転職を検討したり、興味もない資格を取得しようとしたり…しばらくは恋に恋する乙女よろしく、”夢”を夢見ていました。今となって考えてみると、「夢を持たなければ」とがんじがらめになって、必死に「夢を見よう」ともがいていた気がします。

 

 しかし、2018年6月3日BTSが出演したSBS「8ニュース」というニュース番組を見て、考えが変わりました。インタビュー内で”낙원(楽園)”の話題になった際のSUGAの言葉を紹介します。

 ※和訳は意訳を含みます。

 

(「夢がなくても大丈夫です」という新年のあいさつは…)

세상이 저희들한테 꿈을 꾸게 한 적도 없고

 世間が私たちに夢をみさせてくれたこともないし、

 

꿈을 꾸는 방법도 알려 준 적이 없다고 생각하는데

 夢を見る方法も教えてくれたことがないと思うんですが、

 

계속 강요하잖아요.

 強要しつづけるじゃないですか。

 

꿈이 없으면 패배자고 성공하지 못하는 인생이 되고

 夢がないと敗者だって。成功できない人生になると。

 

계속 강요를 하는데 ”그러지 않아도 행복해질 수 있다”를

 強要しつづけるけど、「そうしなくたって、幸せになれる」と

 

이야기하고 싶어서 처음 꺼냈던 이야기였었거든요.

 伝えたくて、最初発した言葉だったんです。

 

 

 この発言を聞いて、目からうろこが落ちました。

 

「夢がなくては、幸せになれない」

          ⇒「夢がなくても、幸せになれる」

 という視点を持つことができるようになりました。

 

 夢の見かたを教わっていないのに、夢を持てなんて土台無理な話だと思います。

 著書『人生がときめく片付けの魔法』で有名なこんまりさんも、著書の中で「私たちは学校で片付けの仕方を教わらないから、片付け方が分からない」といったことを書いています。

 だから「夢を持てない自分」・「どうすれば夢を持てるのか分からない自分」あってもおかしくないんです。教えてもらったことがないんですから。

 

 「夢なんかなくたって幸せになれるよ。また明日も、今日と同じように生活したいっていうのも立派な夢だよ」って、あの時上司との面談に震えていた自分に言ってあげたいです。

 タイムマシーンで戻れるなら、面談時に「BTSの次のコンサートに行くのが夢です。そのためにお金を稼ぎたいです!」って高らかに言ってやりたいです。今だったら堂々とそう言えます。